「君の名は。」に見る、日本人のサブカル素養の向上

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「君の名は。」の勢いがすごい。

すでに興行収入は100億円を圏内に捉え、新海誠の名前をあちこちで見かけるようになった。
単純計算すれば、日本の20人に1人が見ているという。確かに、まわりでも「君の名は。」の話題をよく耳にする。

おかげさまで、何かトラブルが起こったときのポジティブなマインドセットをもたらす対処法として、ゆっくりと意味深に「これも、結び」と言えば、それなりに笑いを取ることもできる。

では、「君の名は。」はなぜここまで売れたのか?プロデューサーの手腕、RADWIMPIS起用、大規模な公開。メディアPR。そういったものが絡み合ってここまで来たのは間違いない。

しかし、そんな過程の話を玄人っぽくしても、結局結果論だ。どれが本質的なものかと言われたら、どれも本質だろう。

だから、今回は売れた結果、肌で感じたことを書いてみる。

今、日本人の文化の価値観が変わり始めている?

これまで、日本で売れるアニメ映画といえば「ディズニー(ピクサー)」「ジブリ」の二大看板だった。

そこに、細田守が食い込み始めたのが数年前。しかし、立ち位置としてはポストジブリ的、誰が見ても楽しめるようなつくりになっていた。

細田守のバケモノの子は、50億超えのヒット。
細田守のバケモノの子は、50億超えのヒット。

そんな中、いきなりの新海誠のスマッシュヒット。

新海誠といえば、ジブリらとは程遠い「硬派」「暗い」「切ない」というイメージだろう。熱狂的なファンはいるが、大衆受けはしない。

言い換えれば、媚びないバンド(だが、大ヒットはしない)のようなものだ。

内容を見てみれば、誰が見ても楽しめる作品ではあるが、それでも「君の名は。」に散りばめられた要素はかなり深夜アニメ寄りだ。

内容には触れないが、こういう要素を詰め込んだ作品を多くの人が見て「面白い」と思えることに、私は大きな時代の変化を感じている。

そう、日本人の深夜アニメ的(サブカル)素養が向上しているのだ。

つまり、深夜アニメ的(漫画的)なエンタメを楽しむ価値観が浸透しはじめているということだ。(オタクが増えたという意味ではない)

絶対に、アニメを楽しむ人が増えている

ここ数年、「まどマギ」「あの花」「ここさけ」「ガルパン」のヒットに、芸能人の発言やSNSでの口コミ、定額の配信サービスの普及も相まって、オタク層を超えた幅広い方が、深夜系のアニメを楽しんでいるように思える。

実際、私の周りでも「西海岸系で洋服はロンハーマンでしか買いません」的な青年や「お客様に信頼される一流コンサル」やら「オタクを見たら死ねと言いそうなギャル」まで、「あのアニメにハマった」だとか「なんかおすすめない?」だとか聞いてくる状況だ。いわんや一般人おやだ。

ロンハーマン、こういう世界観。
ロンハーマン、こういう世界観。

間違いなく、アニメ人口は増えている。そして、彼らの多くは傑作ばかりを見ているので、アニメに対する期待値はものすごく高い。(ヨスガノソラとか絶対に見てないし)

言い換えれば、深夜系アニメのブランド力が構築されてきているのかもしれない。過去の傑作たちに触れてきた人がついに大多数になりはじめ、次の傑作を待ち望む構図が出来上がっているのかもしれない。

「君の名は。」の映像が持つ質感は、アニメを面白いと思ったことのあるほとんどの人に「全部見たい」と思わせる力がある。

 

多くの人たちが面白いアニメを偏見なく「面白そう」と思い、映画館に来て「面白い」という感想を持って帰る。

そんな、当たり前のようで当たり前でなかったことが、色々なところで見られるようになった。

 

日本人のアニメへの総意的な価値観が変わりつつある。新たなエンタメ(ジブリでないアニメ)が真の意味で確立しつつある。極端に大きく言えば、日本の文化がすこーし変わりつつある。

これが、私が君の名は。で感じたことです。

 

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